・今回の審議議案は4 件。そのうち公開議案は2 件でした。( 非公開議案は、「県教委の点検・評価」と「社会教育功労者表彰」です)
・今日は群馬県では2 度目の緊急事態宣言の発令初日ですが、1 7 日知事会見で示された以外に教育委員会としての具体的なコロナ対策の提案はありませんでした。
・今回の会議では「コロナ対策の知見の重要性」が数度話題に出ましたが、昨年来の「知見」がなぜ学校現場に広く共有されてこなかったかを、県教委ではしっかり検証する必要がありそうです。
・現在の高校再編に関する動きについて、「もっと議論を」との声が委員の一人からありましたが、統合・整理から発生する課題の本質に「全県一学区制がはらむ矛盾」があることには触れていません。議論の不備と未熟さを感じます。
・公開議案の一つ目は、教育委員会の会議規則の変更であり、希望すれば「オンライン参加」を可能とするものでした。ただ、オンラインでは採決の投票を認めていないことが気になります。また、傍聴に関する変更は特にないため「オンライン傍聴」は不可ということしょうか。( 会議後何ヶ月たっても正確な会議録がアップされていない現状を考えると、
「知る権利」の行使上「オンライン傍聴」を求めることはあながち無理な注文でもないはずです)
・もう一つの公開議案は、私たちがパブコメを出した「高校入試の改善方針」についてです。今回示された「改善方針」を一見すると、私たちが批判した「人材」や「始動人型」という珍妙な語はきれいに姿を消しています。それに代わって、「多様な観点からの評価」の必要性を前面に出した「改善方針」との体裁がとられています。また、「2 つの観点( 型)での選抜」を「2 段階での選抜」と改め、段階的な合否判定の手順をイメージさせる説明になっています。今回「学力検査の内容」の項が新たに加わりましたが、「思考力、判断力、表現力をより適切に評価できるよう、検査問題の改善を図る」との文言には評価する側の都合が透けて見え、どう対処したよいかと受検生の不安は増すばかりでしょう。何よ
り、文科省が唱える「学力の三要素」の一角を成すこの「思考力、判断力、表現力」が、容易に数値化できるものではないことは教育界だけでなく広く世間一般の常識であり、ましてや、一回のペーパーテストで評価することはとうてい不可能です。公平で公正な入試を目指すなら、採点ミス防止策を含めた検査問題の抜本的改善がどうしても必要です。( 以上)